転職活動が辛い時の対策方法
厚生労働省が行っている調査によると、大卒者の約3割、高卒者の約5割が入社3年以内に退職をするという結果が出ています。
退職の理由は、『ほかにやりたいことが見つかった』、『起業したい』といったポジティブな理由から、『自分の理想とする会社ではなかった』、『人間関係がうまくいかない』『給料が低い』などのネガティブな理由まで様々です。
参考→100名に聞いた自分の職場で「この会社ブラック企業だな」と思う瞬間7選
どんな理由にせよ、今よりも明るい未来を夢見て転職活動を行うわけですが、現実はなかなか厳しく、仕事を辞めてすぐに転職先が決まることは少ないようです。
転職活動が長引くと、肉体的にも精神的にも追い詰められ、夢や希望よりも辛い気持ちの方が強くなってしまいます。そこで今回は、転職活動が辛くなってしまった時の対策について色々と調べていきたいと思います。
不採用続きで辛い時のメンタル対策
不採用だった会社とは縁がなかったと諦める
不採用が続くと、自分には能力がないのではないか、性格に問題があるのではないか、自分は誰にも必要とされていないのではないかなど、自分を責め、不採用の原因は全て自分にあるように考えてしまうかもしれません。
しかし面接の合否は、その日の体調や質問の内容・面接官との相性など様々な要因で決まるため、必ずしも自分自身が原因でないことが多いのです。採用されなかった会社とは、もともと縁がなかったと思い、すっぱりと諦め次に進みましょう。
統計的に考える
ある転職エージェントが行ったアンケートでは、転職活動をしている人の5人に1人が3ヶ月以上の転職活動を行ったという結果が出ています。
また、転職活動においての書類通過率は24.3%、一次面接通過率は25.2%、そして、1社の内定をもらうまでは、平均して17社への応募が必要であるという結果も出ています。
上記のことからも分かるように、数社の面接で不採用だったとしても、2〜3ヶ月間内定がもらえなかったとしても、それはごくごく普通のことであり、何もあなたに実力がない訳ではないのです。転職活動をしている方の現状を統計的に見れば、無駄に焦ることも少なくなるのではないでしょうか。
名言集を読む
成功した人、歴史に残る偉人は素晴らしい言葉を残しています。ネットを検索すると、偉人たちの名言集が沢山ヒットするので、読んでみましょう。辛い経験を乗り越えてきたからこその説得力ある言葉に、あなたもきっと勇気づけられるでしょう。
◇困難の中に機会がある
―アインシュタイン
◇生きるうえで最も偉大な栄光は、転ぶたびに起き上がり続けることである。
―ネルソン・マンデラ
◇下を向いていたら、虹をみつけることは出来ないよ。
―チャーリー・チャップリン
◇壁というのは、できる人にしかやってこない。越えられる可能性のある人にしかやってこない。だから、壁があるときはチャンスだと思っている。
―イチロー
◇希望を失わないでやっていると自然と知恵も出てくる。精神が集中して、そこに色々な福音が生まれてくる。
―松下幸之助
◇自分を元気づける一番良い方法は、誰か他の人を元気づけてあげることだ。
―マーク・トウェイン
金銭的に辛い時の対策
仕事を続けながら転職活動をする人と、退職してから転職活動を始める人の数は半々だと言われています。仕事を辞めてから転職活動を始めた場合、金銭面の不安が常につきまといます。
そして、転職活動が長引くほどその不安は深刻になります。では、金銭的に辛くなったときはどのような対策をとれば良いのでしょうか。
失業保険の給付
前の会社で雇用保険に加入していた場合、要件を満たしていれば失業保険が受給できます。自己都合の退職の場合、受給できるのは退職してから3ヶ月後、給付期間や金額は条件によって異なりますが、仕事を辞め無給状態が続く際には、生活の大きな足しになります。離職後、ハローワークで忘れずに手続きをしましょう。
家族に助けてもらう
転職活動が長引き貯金が底をついてくると、『誰かにお金を借りようか』ということが頭をちらつきます。しかし、消費者金融はもちろん、友人にお金を借りるのもやめておきましょう。
いつ返せるかも分からないお金を借りることは大変なリスクですし、お金のトラブルが原因で大切な友人を失うことにもなりかねません。
やはり、こういったときに頼るべきは家族です。親や配偶者にきちんと相談し、援助してもらうのが良いでしょう。
時間の余裕がなくて辛い時の対策
仕事をしながら転職活動をしている方の中には、時間に余裕がないと悩んでいる方が沢山います。しかし、なぜ時間がないのかをきちんと分析することで、実はもっと有効に使える時間があったことに気づくことがあります。
必要以上に時間をかけ過ぎていることがないか
履歴書は面接ごとに1から書くのではなく、ベースになるものを何枚か用意しておき、志望動機など必要な部分だけをその都度加筆するようにします。そうすれば、毎回履歴書を書く手間や時間を短縮することができます。
見過ごしている時間はないか
通勤や移動時間を利用して転職サイトを閲覧したり、エージェントとのメールのやり取りをしたりしましょう。
いつもランチは会社の仲間とおしゃべりしながら・・・という方は1人で食べることで転職活動に充てる時間を1時間も確保することができます。
変えられる時間はないか
平日の日中に面接の時間がとれずに困っている場合は、思い切って夜もしくは休日に面接をしてもらうことが可能かどうかを聞いてみましょう。“そんなずうずうしいことは聞けない”とお思いでしょうが、在職中であることを加味して、時間の都合をつけてくれる企業は割と多いのです。
しかし、それでも時間の余裕が持てないという方におすすめなのは…
転職エージェントを利用する
転職活動の時間を有効に使いたいのなら、転職エージェントの活用はとてもおすすめです。転職エージェントは、あなたに合った求人先を探し、紹介してくれることはもちろん、あなたの代わりに面接時間の調整などもしてくれます。
転職活動において時間のかかる様々なことを代行してくれる転職エージェントは、時間がないと悩むあなたにとって、頼りになる存在になるでしょう。
おすすめの気分転換の方法
友人と沢山話す
人は気分が落ちこんでいると、とかく自分の殻に閉じこもりがちです。しかし、一人で悶々と悩んでいるとネガティブな考えばかりが頭の中を巡り、ますます落ち込んでしまいます。
そんな時は、友人や家族など、自分が一緒にいて心地いいと思える人と沢山話をしましょう。
転職活動でのモヤモヤを人に話すことは、ストレス解消になるだけでなく、自分の心の整理にもつながります。また、転職活動とは全く関係のない、たわいのない話をすることで、一旦頭や心をリセットすることができます。
カラオケに行く
ストレスは知らず知らずのうちに心の中にたまっていきますが、思い切り歌うことで感情を発散すると、ストレスで受けた悲しみや苦しみ・怒りなどの反応を減らすことができます。
また、楽しい曲を歌うことでポジティブな気持ちになり、心がスッキリする効果もあります。
運動をする
運動をすることは想像以上にストレスを発散できます。その中でも特におすすめなのがランニングやウオーキング・自転車こぎなどです。一定のリズムで動く運動をすると、脳内で「セロトニン」というホルモンが分泌されます。
また、太陽を浴びて『明るいな、気持ちいいな』と思ったり、自然を見て『キレイだな』と思ったりするだけでもセロトニンは分泌されます。
セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、ストレスやイライラを緩和させる働きがあります。心がネガティブな感情で満たされて苦しいときでも、上記のような運動をすることで、セロトニンが分泌されるのです。
自分の好きな場所に行く
自分の好きな場所とは、夜景のキレイな場所でも、映画館でも、デパ地下でも、カフェでも、雑貨屋さんでも、服屋さんでも、エステティックでも動物園でも何でも良いのです。自分が居て楽しいと思える場所、気分が上がる場所、リラックスできる場所に身を置くことで、心に元気を取り戻せます。
普段やらないことをしてみる
普段行かない場所に行ったり、普段やらないことをしたりすると、脳が活性化され、気分がリフレッシュします。逆に、求人情報を見て、履歴書を書いて、面接をして・・・といった決まった行動ばかりしていると、脳が衰え気が滅入ります。頭や心が疲れていると感じたら、いつもはやらないような行動をしてみましょう。
転職活動が辛い時頼れるもの
転職エージェント
転職活動は基本的に一人で行うので、知らず知らずのうちに視野が狭くなり、自分や企業に対する客観的な判断ができなくなっていることがあります。
また、自分の転職活動のやり方が本当に正しいのか、もっと他に良いやり方があるのではないかと悩むこともあるでしょう。そんな時に頼りになるのが、転職エージェントです。
転職エージェントは、求人の紹介だけなく、履歴書の書き方から面接の対策、キャリア相談や役に立つセミナーの開催まで、あらゆる方法で転職活動をサポートしてくれ、そのサービスの全てが無料です。
また、企業との条件交渉や、面接のスケジュール調整など、自分の力だけではできない部分をフォローしてくれます。転職活動で悩んで行き詰まったとき、転職エージェントは必ずあなたの役に立つでしょう。
家族・友人
親身になってくれる家族や気の置けない友人は、転職活動中の苦しい状況の中で、精神的に大きな支えとなってくれます。話を聞いてもらうだけで心が軽くなることもあるでしょう。
また気分転換に一緒にどこかに出掛けたり、買い物をしたり、美味しいものを食べたりするのも良いでしょう。
思うようにいかない時や苦しい状況の時など心のバランスを保つためには、家族や友人の存在はとても大きなものになるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。これから転職活動を行う方の中には、不安でいっぱいな方もいるでしょう。また、現在転職活動を行っていてなかなか採用が決まらず、苦しい思いをしている方もいるでしょう。
そんな時は、今日ご紹介した対策や方法を試してみて下さい。そして、あまり根を詰めずに、精一杯頑張る日と、息抜きをする日のメリハリをつけることも大切です。
転職活動があなたにとって有意義なものとなり、素晴らしい企業や人との出会いがあることを祈っています。